療育ってなに?

療育とは

障害のある子供たちが社会的に自立して生活できるように治療や教育を行い発達を促すことを言います。

「療育」という言葉自体に定まった明確な定義はなく、「治療」もその一環ではありますが、必ずしも医療行為が伴うわけではありません。
具体的に何が行われているかは、療育を行う専門の職員や施設によっても異なりますので、詳しくは療育を実際に行う施設などに確認をしましょう。

療育の具体例は?

<個別療育プログラム>
一対一で行われる療育プログラムです。自閉症などで集団生活が苦手な場合に主に行われます。
その子の特性に合わせてABAやTEACCHプログラムが行われたり、作業療法や言語療法など様々なプログラムが行われます。

<集団療育プログラム>
数人の子供に対して行われる療育プログラムです。5~6人の集団でゲームや制作などを行いながら、他者との関わりを持つことで、社会的に必要なルールやスキルを学びます。
一人ひとりで部品を作り、それらを合わせて大きな創作物を作ったり、役割分担を行って調理実習を行ったりと他者との関わり方を学べるようなプログラムが行われています。

効果はあるの?

療育を受けることで、例えば「苦手なことが得意になる」ような大きな変化は見込めない場合もありますが、苦手なことに対処できるようになったり、得意なことをより伸ばすような発達が見えることが多いようです。

始めるなら早いほうがいい?

発達障害のある子は、周囲の人から理解を得られずに叱られたり怒られたりしてしまい、傷つくことが多かったりします。そういった経験の積み重ねで自信をなくしてしまったり、笑顔が少なくなってしまったり、より集団の中に入ることに抵抗感を見せることも少なくありません。

小さい頃から「他者が自分を理解して尊重してくれる」という経験は、障害のあるなしに関わらず子供に必要なものです。早いうちからそういった環境を作ってあげることがとても大切になってきます。

療育を行う施設には障害をもったお子さんひとりひとりの特性を理解し、適切に対応してくれるスタッフがいるので、保護者の方にとっても「子供とどう向き合えば良いのか」を学ぶことができます。将来学校などで「この子はこういう子です」と適切に知ってもらうためにも、療育を早いうちから受けることは良い経験になると思います。

どんな形で受けるの?

主に療育施設を利用して受けることができます。

<通所型>
通所型は、自宅で生活しながら施設などに通って療育を受けることができる支援策です。

未就学児が通う通所施設「児童発達支援」、小学1年生から高校3年生までを対象とした「放課後等デイサービス」、障害児が通う保育所等に訪問を行い集団生活に適応するための訓練等を行う「保育所等訪問支援」、未就学児に対して、基本的動作の指導や集団への適応訓練とともに身体の状況に応じて治療も行う「医療型児童発達支援」があります

<入所型>
入所型は、自宅で生活するのが難しいお子さんのための支援策です。
「福祉型障害児入所施設」、「医療型障害児入所施設」などがあります。

まずはお近くの自治体の福祉窓口などでどのような支援が受けられるか、どのような施設で療育を受けられるか等、相談してみましょう。

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